降圧剤のアダラートCRで血圧を下げる

メガネをかける男性

アダラートCRは高血圧症治療薬アダラートのいくつかあるタイプの中で最も新しく登場した降圧剤です。
アダラートの有効成分ニフェジピンが持つ優れた血管拡張作用によって効果的に血圧を下げ、副作用が生じるリスクも少ないことから幅広い年齢の高血圧症患者に処方されています。
アダラートCRはカルシウム拮抗薬という系統の降圧剤です。
血管を収縮させるカルシウムイオンが血管壁にあるカルシウムチャネルと呼ばれる受容体と結合する前に有効成分ニフェジピンがブロックすることで血管拡張効果をもたらし、血圧を下げる仕組みです。

アダラートCRをはじめとするカルシウム拮抗薬は、副作用を極力抑えて効果的に血圧を下げる有効性の高さから高血圧治療の第一選択薬とされています。
降圧剤の中には心臓の働きに関与して効き目をあらわすタイプもあります。
カルシウム拮抗薬は血管拡張のみに特化した効能で他の器官に影響を及ぼしにくいことから安全性の高さを実現しています。
血糖や尿酸・脂質等への影響も少ないとされ、糖尿病など他の病気も併発している高齢者に向く降圧剤としても重宝されている薬です。

アダラートCRの有効成分ニフェジピンが持つ効果的な血管拡張作用は心臓に栄養を送る血管の冠動脈の拡張にも有効に働くため、冠動脈が狭くなって生じる狭心症の治療にも使われています。
そのほか脳や腎臓といった全身のさまざまな部位の血流改善にも役立つため、高血圧や狭心症以外の病気にも使われる降圧剤となっています。
血液を固まりにくくする効能も備えたアダラートCRは、血液が血管内部で固まってしまう血栓予防にも役立ち、脳梗塞や心筋梗塞のリスク低減にも貢献します。

アダラートCRに限らず降圧剤は、他の医薬品との飲み合わせによっては副作用が生じるリスクが高まります。
用法用量を守って服用することはもちろん他の医薬品との併用にも注意を払い、市販薬を利用する際も医師や薬剤師に安全かどうかを確認する必要があります。
アダラートCRが属するカルシウム拮抗薬はグレープフルーツとの相互作用で薬が効き過ぎて血圧が下がり過ぎるという副作用が出ます。
服用継続中はグレープフルーツやスウィーティー夏みかん・はっさくなどは避け、影響が出ない温州みかんやオレンジ・レモンにしておくほうが安心です。

発売から20年経っても、高血圧の治療薬として活躍

アダラートCRは錠剤の形や効果のあらわれ方などでいくつかの種類があるアダラートの中では最も新しく登場した薬です。
アダラートそのものは西暦1966年にドイツで有効成分のニフェジピンが発見されて以来、20年以上もの歴史を持つ降圧剤です。
当初ニフェジピンは狭心症の治療薬として開発されましたが、臨床実験を行ったところ高血圧症改善への有効性が認められたことで、高血圧症治療に広く役立てられるようになりました。

アダラートの有効成分ニフェジピンは心臓に栄養を送る血管である冠動脈への高い選択性を持つことから狭心症の治療薬として研究開発された経緯を持ち、特に冠動脈のけいれんで起こりやすくなる異型狭心症への有効性が高いとされます。
アダラートは血管の収縮を効果的に抑制して心臓を休めることにも役立ります。
心臓の働きに不安がある患者の高血圧治療にも処方しやすい降圧剤ということで、患者の体質や症状に合わせて処方できるよう改良が重ねられて、現在アダラートの中で最も処方されているアダラートCRが生み出されるに至りました。

アダラートCRをはじめどのタイプのアダラートもニフェジピンが血管壁の受容体にカルシウムイオンが結合するのを阻害して効き目をあらわしますが、初期タイプから重ねられた改良のポイントは作用時間の違いにあります。
最も初期のアダラートは狭心症の発作が起こった際にすぐに効くよう中が溶液状の軟カプセルでしたが、急激な作用のために頭痛や顔面潮紅といった副作用が出やすい難点がありました。
そのため効果がゆっくりとあらわれるよう改善されたアダラートLが生み出されました。
1日2回服用のアダラートLよりもさらに効果が長持ちするタイプの開発が進められ、1日1回の服用で24時間有効のアダラートCRが登場し、現在アダラートの中で最も活躍する高血圧症治療薬となりました。